序盤はこれまでのR熊本ブルベと同様、麻生田を通ってR3~植木からK3経由で和水~三加和へ。
序盤に現れる県境越えの矢部谷峠。

相変わらず本降りの雨が続いている。
峠の手前でkameiさんに追いつくが、ん?kameiさんってもっと先の方じゃなかったの??
ウエアの事とかフェンダーの事とか話ながら峠を越えたが、下りになったとたんkameiさんの姿が先の方へ消えていく…(やっぱり速かったw)
14:29 58.5km PC1セブンイレブン八女公園通り店 クローズ15:57PC1には地元のかずマンさんがサポートで待機。

濡れた格好でお店の方に申し訳ないと思いつつ、パスタとホットドックを手短に購入。

降り込む雨を気にしつつ隅っこで食事をするが、やはり暖かい食べ物は美味しい。
かずマンさんの差し入れを頂いて、horiさんとワッキーさんとリスタートした。

PC1をリスタートしてしばらくは路肩の狭い交通量のある道を進む。
時折追い越す車が跳ね上げた水しぶきを浴びながら…。
神埼に入るとOKDさんを含むパックが追いついて来た。
吉野ヶ里公園をアンダーパスして、やがて三瀬へ向かう大内峠の上り区間へ。

上りの途中で再びかずマンさんが、我々のドブネズミっぷりを撮影中w

ちょうど桜が満開の時期を迎えていたこともあって、ここの川沿いもとてもキレイでした。
とても長く感じられた大内峠の上り。
峠の手前ではまたもやkameiさんに追いつくのですが、すぐに下りで見えなくなったw
16:53 100.3km 通過チェック セブンイレブン佐賀三瀬店軽めの補給で済ますが、寒いのでみんな自然と店内の隅に集まる(笑)

kameiさんに続いて通過チェックをリスタート。
北山ダム界隈の広域農道を行くのだが、北山東部小手前の分岐が判り辛かったようでミスコースした人もいたようだ。
工事区間もあり一部は未舗装路の中を進むシーンもあったが、北天グリーンロードは程無く終わり、唐津七山方面へ観音峠の上りに入る。
唐津までのこのルートは、古湯温泉を発着とした「
佐賀センチュリーラン」のコースであり、1度だけ参加したことがある。
これから向かう観音峠の下りは、滑り止めの切り欠きとキャッツアイが埋まった路側帯があり危険だ。
1人で上っていると、海外ブルベなどの経験が豊富なMTBで参加のフィリップさんがパス。
その際に少し話しながら上って、経験上の注意点を伝えておいた。
観音峠を越えたら、しばらく唐津までは長い下り。

相変わらず雨は降っているので慎重に下る。
虹ノ松原の入口まで来て、信号停車中に何となくリアフェンダーを見ると、元々クリアランスの少ないブレーキアーチ付近でフェンダーとタイヤが擦っていた。
ブレーキアーチの根元で吊っていたインシュロックに触れると、ブチッ!と切れたではないか(焦)
次のPCまで5kmくらいなので、このままソロソロと虹ノ松原を進む。
…が途中の信号停車からのリスタートで、ブレーキがロックしたみたいにバイクが前に進まない。
フロントは…ホイールを回してみて、大丈夫!!
リアは…あ!リアフェンダーの前半分がブレーキアーチ下にズボッ!とめり込んでました。
バイクをバックさせながら慌てて引き抜くと…ボヨヨヨン♪とアーチ上に出てきたし(笑)
フェンダーを支える他のアームがしっかり固定されているので、とりあえず前には進めそう。
そこにhoriさんが通過して「大丈夫ですか?」と声を掛けられながらPCを目指した。
18:28 133.5km PC2ファミリーマート東唐津店 クローズ20:56レジでおでんとおにぎりを購入する際にハサミを借りた。
こんな時に限って予備のインシュロックを持ち合わせていなかったので、レインパンツの余った腰ヒモを少し切って、それをフェンダーの穴に通してフレームと縛ろうとした。
…が、穴が小さくて通らん!切れたインシュロックは極細だったからね(苦笑)
そこで周りにいたランドヌールにインシュロックを持ってないか聞いてみたら、kameiさんが持っていたので1本分けて貰いました。(kameiさん助かりました!)
ところがそのインシュロックも通らず少し困ったのですが、思いつきでレジで借りたハサミを突っ込んでみると穴を広げる事ができ、せっかく頂いたインシュロックを無駄にせず通すことが出来ました。
フェンダーの素材が軽量な樹脂製だった事が救いでした。
あとからPCに到着したランドヌールにも先を越され、遅れてようやく私もリスタート。
ライトアップされた唐津城。

唐津の市街地はOKDさんとしばらく一緒だったが、程なくして始まった上りからは1人に。
ここから翌朝まで続く、長い夜の一人旅の始まりでもあった。
相変わらず雨は降り続いており、真っ暗な空を見上げても止む気配など微塵も見て取れない。
それに加え夜に入ってから、風がこれまで以上に強くなったようだ。
伊万里から平戸へは西へ向かう海沿いのルートで、風は南西もしくは西方向から絶えず吹いている。
そんな心配はこのあとの伊万里湾大橋を渡る時に的中した。
橋の高さまで上るアプローチでは強い向かい風で遅々として進まず、橋を渡る際には強烈な横風に煽られヒヤッ!とさせられた。
続く伊万里~松浦も同様に、台風でも接近しているかのような方向定まらぬ強い風に翻弄される。
唐津を出てから休憩もせず補給もしていないので、ルート脇の道路公園でトイレ休憩。
ソイジョイとエナジージェルを流し込んだ。
松浦~平戸大橋では雨がやや小降りに。
しかし風だけは強く吹いており、濡れた身体がさらに冷たく堪え、体力がどんどん奪われている気がする。
ようやく田平まで来ると平戸大橋の全容が望めるのだが、橋に向かうアプローチで思わず絶句する。
ライトアップされた橋は霧に包まれたかのように白く霞んでいます。
よく見るとライトアップの光に映し出された真横に降る(流れる)雨でした。
左から右へと流れる雨、猛烈な横風、咆哮する風切り音、唸るワイヤーロープ、素早く這うような紋様を映す路面…。
恐る恐る橋の入口まで進み、そこで見た印象は例えると「地獄の入口」が相応しい。
そんな平戸大橋は自転車を押して渡る。

眼下には漆黒の闇と化した見えない海、襲い掛かる突風は自転車ごと身体を持っていかれそうになる。
先行者はホントにここを渡ったのか?
みんなこの先にいるのか?
ていうか怖い。
そんな思いで何とか無事に渡り終え、平戸に上陸することが出来ました。
22:44 204.1km クイズポイント 平戸オランダ商館跡平戸市内まで下りて来ると雨はほぼ止んでいました。
市街地ではQPを折り返してきたkameiさんとスライド。
ちょっとホッとする。
繁華街を抜けた先に目的の建物はあった。

初めは建物のある広場を探したが、ブリーフィングで「向かいの小さな公園みたいな所」というのを思い出し、通りを挟んだ海側を見るとそれと思しき碑があった。
クイズの答えは「オランダ街道ここに始まる」だ。
QPを折り返して再び平戸大橋まで戻る。
途中でhoriさんとOKDさんとスライド、今のところみんな無事に走っているようだ。
前半という区切りが付いたので、橋の手前にあるセブンイレブンで十分な休憩をする。

店内にはイートインコーナーがあったので、有難く座って食事を採ることが出来た。
休憩のあと再び平戸大橋まで戻ってきた。
気付けば雨は止んでいるが、風は相変わらず強く吹き荒れている。
とはいえ今だから正直に言うが、帰りは自転車乗車禁止の平戸大橋を乗って渡ったw
横風に煽られながらヨロヨロと進んでいると、ランドヌールのそれと判る煌々とした明かりが反対車線を渡ってきている。
スライドざまに確認するとワッキーさんだった。
するとワッキーさんから、「リーフくん!!いまチェーン不調でこの先、最後まで走れないかもしれない!」と告げられる。
それを聞き、ひと呼吸するわずかな間に様々な事を考えた。
私はチェーン周りのツールを持っていない。
ミッシングリンクだけはある。
ここは強風吹き荒れる橋の上でしかもど真ん中。
出来れば早くこの場から立ち去りたい…
総合的に私ではワッキーさんの不安を解消させる事は出来ないと判断し…
「ワッキーさん!!!……無理はしないで下さいっ!!!!」そう言い放つと、再び自転車に跨り先へと進んだのだったwww(ゴメンよ!ワッキーさん)
平戸大橋を渡り終えると、今度はPC3のある佐世保方面へ。

道の駅たびらの巨大カブトムシのオブジェ。
少し海から離れ風も弱まっており、雨も止んだままだ。
江迎~佐々は山越えのルートを進み、その後バイパスのような新しい道を通ってPC3にたどり着く。
0:51 233.6km PC3デイリーヤマザキ佐世保棚方店 クローズ3:36パンとホットコーヒーを軒先のベンチで食べる

到着したときは誰も居なかった。
ここで乾いたインナーに着替え、ヘッドランプ以外のライトの電池を交換。
そんな事をしているとhoriくんとOKDさんが到着。
聞けばクイズポイントを探すのに手間取ったらしくタイムロスしたらしい。
再び1人でPC3をリスタート。
ここから先は昨年のGWに、荒玉サイクリストの皆と生月島へサイクリングに行った時の帰路とほぼ同じルートだ。
ただ今回はSSKバイパスを通らず、佐世保の夜景を見せたいR熊本代表の思いから、山側のルートを越えて佐世保市内へ。
PC3をリスタートしてすぐに再び本降りの雨が降り続いている。
道幅の広い佐世保市内のR35はそれなりの起伏があり、あまり進んだ気にならず。
ようやく三河内のループ橋を越えて波佐見へ向かう。
生月島サイクリングでも利用した波佐見のファミマでトイレ休憩。

時刻は午前3時、相変わらず雨はシトシトと降り続いている。
10分ほどでリスタートしようとした時、horiさんとOKDさんが通過。
後を追いかけて合流しょうかと思ったが、長時間濡れ続けた結果足の裏がフヤけているせいか、足の指が痛くてしっかりとペダリングすることが出来ない。
疲労と眠気がピークに達しようとしていたので追うのは止め、どこか横になれるような場所が無いか探しながら進むことにした。
結局は嬉野を過ぎ、鹿島のPC4手前10km以内の場所にあったルート上でバス停小屋を見つけ、キッチンタイマーで15分をセットしベンチで横になった。
次の瞬間、アラームに気付くともう15分が経っており、あっという間の仮眠だった。
それでも眠気は無くなり、横になったので足取りも心持ち軽い気がした。
4:48 287.0km PC4ファミリーマート鹿島高津原店 クローズ7:08おにぎりとカップ麺を買い、寒かったのでカップ麺にお湯を注いだ店内の隅で食べる。
そうしているうちに先行していたはずのhoriさんとOKDさんが到着。
途中で2人ともミスコースしたそうだ。
リスタート直前にはワッキーさんが到着!
チェーンのコマが固着している箇所があり、オイルを注したりしてるが変速がうまく出来ないとのこと。
チェーンラインが真っ直ぐになるギアのまま、リアを変速せずにフロント変速のみで走っているらしい。
次のPC5まではほぼ平坦だから、次まで進めればきっとゴールは見えてくることだろう。
R444を進む頃には空が白みかけてきた。

やっと長い夜が終わる。
先ほどから雨も止み、上空の雲も所々切れて薄っすらと青空が見えていた。
もうゴールまで降らないだろうと判断し、三王崎北のデイリーでシューズカバーを外し、シールスキンズの防水靴下を着用。
目の前をhoriさんOKDさんの二人が通過した。
柳川を通過する時にはルート上で、地元の荒玉サトーさんから応援を受けました。

(ありがとうございました!)
気温も徐々に上がり始めていて、大牟田に入ったところのポプラで上下のレインフウエアは収納し、濡れた長袖インナーから半袖インナーに着替え、水曜会長袖ジャージとレーパン姿になる。
ついでに最近のブルベで迎えた朝ではお馴染みとなった、豪快な軽量化も済ます。
今年のブルベでは胃腸が不快になることがあまり無く、こうしてとても調子がいい。
妻からは次のPC5には応援に来るとの連絡を受ける。
私の地元荒尾に入ったところで、スタート時にも応援に来ていた自転車友F氏が応援していた。

レッドブル飲みながらちょっと立ち話w
その先の交差点では私の店の大家さんと鉢合わせて激励を受け、同じ交差点の角にある取引先に勤める同級生からは呆れられたwww
そんなこんなで周りの皆さんから応援を受け、最後までゴールを目指す力となった。
長洲港の手前で先行するワッキーさんに追いつく。
ワッキーさんは自宅が近いので、一度戻って再びオンコースするとのこと
必ずお互いにゴールする事を誓ってから一旦別れた。
9:38 365.7km PC5セブンイレブン岱明町高道店 クローズ12:24妻と二人の子供たちはすでに待機していた。

入れ違いでリスタートするhoriさんが、ウチの息子とハイタッチをして元気を分けて貰ったらしいw
ここで濡れたウエアや必要の無い装備を妻に渡し、持参しなかったサングラスと新しいキャップを受け取った。
妻の車で軽く補給を済ませ、いよいよ最後のゴールを目指しリスタートした。
これまでは峠の茶屋を越えて行くルートで帰るのだが、今回は再びR3を経由するルートでゴールに向かう。
峠の茶屋に至る上りとはまた違ったダラダラと長い上りを進む。
昨夜の大雨と強風に耐えた桜が満開だった。

交通量の多い最後の市街地に苦慮しながら走っていると、ゴール手前で帝京ジャージの大学生Y丸くんと一緒になりゴールへ向かう。
11:47 402.4km ゴール 弓削中公民館 クローズ15:0019時間に及ぶ雨天走行という悪条件でありながら、自身初の24時間切りでのゴール。

結果は23時間47分で認定完走。
クイズポイントの答えがなかなか出てこなかったが何とか思い出したw(そういえば写真があったね)
残念ながら徳さんはPC4鹿島で、タイムオーバーでDNFしたとのこと。
のちのリザルトでは出走12名中、9名完走3名DNFという結果だった。
40分ほど皆と今回の印象やキツかったシーンを談笑し、帰ろうとしたときにワッキーさんがゴール!
これで荒玉ランドヌールトリオは全員ゴールです!良かった!
帰りは運動公園近くのつるの湯で汗を流し、向かいの北熊でこってり支那そばを食べて、熊本ICより高速ワープで帰宅しました。
既に前回の308嘉麻400kmを認定完走しているので、残すは600kmのみでSRに王手を掛けている。
次回の参加予定はR熊本のBRM412熊本600km薩摩だ。
もう雨のブルベはお腹いっぱい…と思っていたらブルベの神様はそれでは飽き足らず、次なる試練を用意していることなど、この時はまだ誰も知る由もなかったのだった。
またね。