お前は何ば目指しよっとか◆熊本荒尾玉名大牟田の自転車好きと楽しむ、リーフの自転車回想録

ロードバイク・バッソ リーフを駆って自転車のあれこれに勤しむ、ゆかいなチャリバカ達(笑)との自転車回想録です。

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俺のSR600日本アルプス・2日目その1 高山~乗鞍

今回登場するルート(画像クリックで拡大)
day2-1map.jpg

9/2 2:28 リスタート 高山市 49.2km

パッキングが済むとゲストハウスの洗面所で出会った彼女とは旅の安全と健闘を称え合って僕は1階に降りた。(これ以上、一夜限りのナントカを期待した兄貴諸君は残念でした。笑)

一度取り外したバッグを再びバイクに取り付けるのに少々手間取ったりして、実際にリスタートしたのは予定の時間を30分近く過ぎてから。

昨夜、外国人観光客で溢れていた飲食店や土産物店が軒を連ねるメイン通り。
DSCF9202.jpg
静まり返ったこの通りを一旦オフコースした分岐点の「国分寺東」まで戻ってそのままコース復帰すると、そう走らないうちに通りの外灯は無くなって早くも視界が限られたものになった。

もう上っているのか…。

道が地味に上っていることを脚の感覚が俄かに捉え始める。


まだまだ先は長い、焦ることはない。
途中この先数える程しかない貴重なコンビニの中から、事前にリサーチしておいたイートインスペースのあるファミマで食事を取った。
IMG01056.jpg

ここからはたまに大型トラックが行き交う程度の静かなR158を淡々と上っていく。
キューシートによれば先ほどのコンビニの先の分岐から、次の平湯峠へ続く道の分岐まで22.2kmとある。
その間、ずっとずっと絶えず上り続けた。
そんな中でも少しばかりの驚きと楽しみはあった。
ふと上を見ると無数の宝石を散りばめた様に広がる満天の星空。
星座図を見ているかの様に星座の形がハッキリと理解できるくらいに。
文章だけで僕の見た記憶が皆に見せられないのが残念。

せっせと上り続けていると何となく近くの山の稜線が薄ら見えるのに気付く。
甲信越付近だと九州と比べて日の出も日没もおよそ30分早い。

DSCF9204.jpg
まもなく夜明けを迎える。

ということは僕の場合この時間帯のブルベでは眠くなる傾向にあって、ここまで休憩していなかったこともあり少し休める所を探す。
この区間における「最後の自販機」がある ほうのき平駐車場入口のペンション。
そこからから数百m手前に小屋型のバス停があることは調べていたので、とりあえずそこまで行って15分ほどベンチで横になった。

ほうのき平駐車場からは乗鞍へ向かうバスが出ていて、乗鞍スカイラインはマイカー乗り入れが規制されていることから、登山者や観光客はここに車を置いてバスに乗り換えて乗鞍に向かう。
DSCF9205.jpg

このあたりから本格的な上り坂が続くのだが、その途中にある軽食喫茶の敷地横には湧水が引き込まれていて、乗鞍アタック前最後の補給としてボトルの中身を満タンにさせて貰った。
DSCF9206.jpg
事前にGoogleストビューで確認していたんですが、夏場の日中ならここは貴重な水場になるはずです。

そしてR158からゲートのある平湯峠に向かう分岐点(標高1430m)
DSCF9207.jpg
ここからゲートまでの約3kmは10%以上の激坂が続く。

幾つかのヘアピンで高度を稼ぎながら上っていき、やがて開けたT字路に出たらそこには平湯峠(標高1684m)を示す石碑が。
DSCF9208.jpg

そのT字路を右折した方向のその先には運命のゲートが確認できる。
DSCF9211.jpg

この天気だ、きっと大丈夫なはず。

少し緊張した面持ちでゲートまでゆっくり近づいていくと、詰所から係員の方が出てきて近寄ってくる。

「今日は上まで行けますか」僕の問いかけに係員は「行けますよ」と答えた。

“行けますよ”
この言葉が聞けるのか聞けないのか?
僕の時はいったいどうなるのか?
次は日本アルプスに挑戦しようと決めたその日から僕はずっと問い続けてきた。
そしてこの答えを聞いたとき、僕のSR600日本アルプスはまさにこの瞬間この場所から始まった気がした。
DSCF9212.jpg

係員は続けて「今日は1日中いい天気」「上は風もなく穏やか」「近頃では一番いい日」そんな事を言ったはずなんだけど、嬉しくてあまりよく覚えていない。
僕は素直に「あー今日は来て良かった」そんな風な言葉で返したと思う。

最後に係員から「どこから来たのか」「帰りはどっちに下るのか」確認され、そして乗鞍スカイラインを自転車で走る際の注意事項を受けて、「行ってきます!」の掛け声と共にゲートの先に続く乗鞍スカイラインをゆっくり進み始めた。

時刻は6時25分、気温12℃
道は10%を越えるような上り坂がほぼ断続的に続いている。
序盤は東側の斜面下を通るルートがしばらく続き、この時間は山陰に入っていることもあり少し肌寒く感じる事が多かった。
高山からここまでトップスは裏起毛のある長袖ジャージを羽織っていたが、ゲートから3kmくらいの場所にある夫婦松展望公園(標高1949m)あたりから陽を受けて汗ばみ始めたので半袖ジャージとアームウォーマーにチェンジした。

それにしても今日は本当に天気がいい。
DSCF9218.jpg
DSCF9219-S.jpg
中央に槍ヶ岳や奥穂高など名峰や遠くの山並みもよく見える。

先人達のブログを読むと風が強かったとか霧で視界が悪かったとかで写真が少なかったり、厳しい条件下での苦労や語りをよく目にしたが、天気が良いとこんな素晴らしい景色が望めるなんて信じられないし、何だか申し訳ない気持ち。

このブログでも再三触れているがSR600日本アルプスでこの乗鞍に上れるかどうかはまさに運試しである。
その上で乗鞍へ通じるゲートを難なく通過し、この様な最高の日和に走れた事は本当に運が良かったとしか言えない。

SR600のチャレンジに加え初めての乗鞍ヒルクライムがこんな日で本当に良かったと思う。
DSCF9225.jpg

淡々と伸びる本格的な登坂とそれを繋ぐタイトなコーナーで一気に高度を稼ぐような道がしばらく続いた後は、山肌を這いながらかなり先まで見通せる様な道へと変化した。
DSCF9222.jpg

ここは主にマイカーの通行が規制されているが、山頂を往復するバスやタクシー、パトロール車が時折行き交う。
僕を追い抜いていった車がローギアで唸りながらグングン上って行き一旦カーブの先に消えるが、しばらくすると少し目線を上げた斜面に見える一筋のガードレールの向こうから先ほどの車が見えてまた消えていった。

あそこまで上るのか。答えとしてはそんな感じ。

先程から息が上がりっぱなしなので、たまらず路肩に脚を止めてふと振り返る。
DSCF9223.jpg
こんな景色が見られるのだったら、脚を着いた自分を許してもいいと思った。

すでに森林限界も越えて低木しか生えていない山肌。
DSCF9224.jpg

道は正面にそびえる山の鞍部に向かって一気に高度を上げようと、高低差の激しい連続したヘアピンカーブが視界に迫ってきた。

四ヶ岳S字カーブ(標高2469m)と呼ばれる印象的な道を上っていくと、ここ乗鞍スカイラインのハイライトと言ってもいい風景に目を奪われた。
DSCF9226.jpg

連続したヘアピンカーブは曲がるたびに景色が180°変化し続けて、
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苦しい時間の中にもヒルクライマーの目を飽きさせない素晴らしい景色が常に飛び込んでくる。

次の景色が見たくて早る気持ちを抑えてヘアピンの向こう側まで上り続けると、
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ようやく稜線らしき所に出てきて、空と雲の近さに感動を覚えた。

まさに天上の一本道。
DSCF9230.jpg

先ほどまでと違って傾斜も緩かやになったものの最後の瞬間までこの上り坂は続く。

やがて遠くの視界に人工的な構造物を捉えると、高山から45kmも続いた上り坂にもその終わりが近い事を確信した。
DSCF9231.jpg

9/2 9:06 PC乗鞍畳平(標高2702m)94.7km地点

もう笑みが止まらない。

そこには写真でしか見たことが無かった風景が広がっている。
DSCF9232.jpg

通称お花畑と称される希少な高原植物の群生が眼下に広がり、肩の小屋を経てこの一帯の最高峰である剣ヶ峰(標高3026m)へと通じる登山道、さらにその向こうには今は稼働していないコロナ観測所の特徴的な構造物が見える。
DSCF9238.jpg

ここは思いのほか広い敷地で、風も無くとても静かな印象を受けた。
DSCF9236.jpg

最後の天上の一本道で追い抜いていったローディーが僕に向かって手を振っている。
駐車場の隅に座り込んでいた彼の傍まで近づき、ようやくそこで僕はバイクから降りて自らを開放した。

午前2時半に高山をリスタートしてから実に6時間半。
登坂距離45km、標高差2128m、平均速度6.9km/h!(笑)
乗鞍はスケールもデカいが、それに以上にハードな道程だったって事を物語っている(あくまで当社比)。

ローディーさんとしばらくお喋りしたら、肝心の通過証明写真を撮りに一旦移動。
DSCF9234_20160924105635745.jpg
近くにいた登山者グループの記念撮影を勝手出て、ついでに僕もお願いして撮って頂いた。

時間をかけ苦労してここまで上ってきただけにサッサと下りてしまうなんて勿体無い。
しばらくゆっくり過ごしたい、そう思えるほど澄み切った青空のもと穏やかな時間が流れていく

ここまでの興奮も幾分整理出来たところで改めて思う。

こんな僕でも天に選ばれし一人になれた、と。

| ブルベ教のススメ | 11:14 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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